アイランド ISLAND
◆アイランド ISLAND
評価:駄作
点数:45点
ネタバレあり
製作年:2010年 製作国:イギリス
★あらすじ
脱出不可能な無人島を舞台に描いたサバイバルシチュエーションスリラー。
ヨットでクルージングに出た3人の男女は、溺れ掛けていた男を救助する。
死に物狂いで逃げて来たらしい彼の異常な様子に一行はパニックに陥り、近くの無人島へ降り立つが……。
★一言感想
原題は「SIREN」
「サイレン」ではなく「セイレーン」と読みます。
まあ、何と言いますか……そのままですね。
ケン、その恋人のレイチェル、レイチェルの元恋人マルコの3人は、休暇に小型船を借りて、友人同士でクルージングと洒落込みます。
本来ならば4人目としてクレアという女性も参加する予定だったらしいですが、急に仕事が入ったとかで来られなくなったようです。
しかし、恋人と元恋人が一緒にクルーズなんて、気まずいにもほどがありますね。
目的地も決めず、風の向くまま気の向くまま、舟は大海原を進みます。
その途中、無人島の近くで、謎の男が傷だらけで漂流しているのを発見します。
3人は謎の男を船上に引っ張り上げて助け出しますが、彼は何語なのだか不明な言葉で叫び、錯乱した挙句、その場で死んでしまいます。
彼の死に対してあらぬ疑いをかけられるのを嫌ったケンたちは、無人島に上陸して、謎の男を埋葬することにするのですが、海岸に死体を埋めている最中、今度は謎の女、シルカが3人の前に姿を現すのでした……。
『生存者4人 脱出不可能な無人島 究極のサバイバルが始まる――』ジャケットの惹句は魅力満点なのですが、肝心の本編の内容ときたら、それはもう、ひどいの一言に尽きます。
●アイランド ISLAND のここがひどい!
1.冒頭のエピソードが丸々無駄でひどい
冒頭、赤いドレスを着たレイチェルがヒッチハイクをして、ケンがそれを拾います。 ケンはレイチェルを目的地らしい廃屋に案内して、廃屋でいちゃいちゃ。 実はヒッチハイクは演技で、ケンとレイチェルは恋人同士でした! と言うことらしいのですが、この茶番劇、何の意味があるのでしょう。
2.主人公たちの言動がひどい
主役であろうケンはセックスのことしか考えていない男で、謎の男が不審死を遂げ、船は壊れて動かないと言うのに「あのシルカって娘もなかなかいいね! レイチェル、3Pしないか?」などと誘うどうしようもない輩です。
準主役のレイチェルはレイチェルで、全ての元凶であるシルカを「島に置いていけない」と譲らず、二度も単独行動をして脱出の足を引っ張ります。
二度目に至っては、修理が終わった船を勝手に抜け出しているため、ケンとマルコが死ぬ直接の原因になっています。
誰も応援したくならないどころか、全員見ていてうんざりするのは人物描写に問題があると思います。
3.お色気シーン、幻覚シーンがしつこくてひどい
明らかにいらないお色気シーンがしつこく入り、無駄に尺を使います。
お色気シーン、と言っても形だけで、露出はないに等しいため、お色気シーン目当ての人ですら肩透かしを食らうという有様です。
幻覚シーンも同じく、しつこく入り、無駄に尺を使います。
他人の見た夢の話ほどどうでもいいものはない、とはよく言われますが、幻覚を長々見せられて、面白いわけがないんですよねー……。
▽
数人の男女が孤島に閉じ込められるという、王道かつ魅力溢れる設定を使い、ここまでつまらない作品にできるのは、逆に凄いです。
残念ながら見る価値なし、ネタにもならない地雷映画でありました。