ぼんやり考察してみよう

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サタンクロース

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◆サタンクロース

評価:普通

点数:70点

ネタバレなし

製作年:2005年 製作国:アメリカ

★あらすじ

サンタを悪魔として描いたホラーコメディ。 ニッキーは叔父から秘伝の書を見せられる。そこには「サンタは悪魔であり、千年前の神との賭けに負け悪事を千年間働かないと約束した」と書いてあった。 しかし、約束の期限は目の前に迫っていた。

★一言感想

原題は「SANTA'S SLAY」 どうしてそうなった……と思う邦題が多い中、この「サタンクロース」は良い邦題だと思います。

クリスマスパーティーの最中、煙突からサンタが登場します。 吠えかかる小型犬を蹴り飛ばしてテーブルの上を前転、お誕生日席に座る主人の両手をフォークとナイフでぶっ刺す、正にやりたい放題です。 登場するや否や、パーティー会場をあっという間に壊滅せしめるその様は、差し詰めサンタ無双とでも言ったところでしょうか。 サンタことサタンを演じるのは、WWEのスターレスラー、ビル・ゴールドバーグ。筋骨隆々とした体躯は迫力満点で、無双にも説得力があります。

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※ここでタイトルコール

導入を見てもわかる通り、基本、この映画はサンタことサタンの年に一度の大暴れを楽しむもので、ストーリーはあってないようなものです。 そもそも、あらすじにある『神との賭け』がカーリング勝負なのですから、設定に真剣に突っ込みを入れるだけ野暮と言うものでしょう。

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※人類の命運を賭けたカーリング勝負

ホラーコメディ、と銘打つだけあり、人がゴミのようにサンタの餌食となって死んでいきますが、決して陰惨ではなく、笑いどころも豊富で、明るい雰囲気に仕上がっております。 導入部分のハイテンポ、ハイテンションが、全編にわたって持続しないのが残念ですが、ライトなB級ホラーと割り切れば、十分に楽しめるかと思います。

本作は、クリスマスムードに浮かれている世間様にそこはかとない嫌悪感を抱いている人にもお勧めであります。 各地の商業施設で、存在感を誇示するようにそびえ立つクリスマスツリー、街中を執拗なまでに飾り立てるイルミネーション、あちらこちらで愛を囁き合うカップル連中……。 それらから目を逸らしながら足早に帰宅し、リア充爆発しろ!と叫びつつ、コンビニで買ったジュースとスナック菓子を片手に「サタンクロース」を鑑賞して留飲を下げる……そんな歪んだクリスマスの楽しみ方もまた一興かもしれません。ジングルヘル!