ぼんやり考察してみよう

日々考えたこと、映画感想、評価などを記しておくブログです。WPから移転しました。

シャッターラビリンス

f:id:unknownhuman:20180404102442j:plain

◆シャッターラビリンス

評価:普通

点数:75点

ネタバレあり

製作年:2009年 製作国:スペイン

★あらすじ

謎の島で失踪した息子の行方を探す母の姿を描いたサスペンス。 シングルマザーのマリアはある日、息子を連れて「鉄の島」という意味を持つイエロ島を訪れるが、そこで突然息子が失踪。 半年後、彼女は警察から幼い子供の遺体が上がったと知らされるが……。

★一言感想

原題は「HIERRO」

シャッターアイランド」と間違えて手に取ってほしい! と言わんばかりの邦題とパッケージデザインであります。 ここまであからさまに似せられると笑うしかありません。 わかっていて見る私も私なのですが……まあ、ね。

f:id:unknownhuman:20180404102434j:plainf:id:unknownhuman:20180404102438j:plain
※左が本家「シャッターアイランド」 右が本作「シャッターラビリンス」

両作品の共通点は「島を舞台としたサスペンス」ということくらいではないでしょうか……。

マリアは、小さな息子のディエゴと一緒に孤島を訪れるのですが、島に向かう船上で少し目を離した隙に、ディエゴがいなくなってしまいます。 船内をいくら探してもディエゴは見つからず、無情にも半年の月日が流れます。 失意のまま過ごすマリアの元に、島の警察から連絡があり、子供の遺体が上がったので確認してほしい、と言われます。

子供の遺体を確認するマリアでしたが「別人よ」と一言。どうやら違うようです。 念の為、DNA鑑定を行うことになりますが、検査官は休みで島に不在でありました。検査官が戻り、DNA鑑定が行われるまでの三日間、マリアは島に滞在することになります。 マリアは滞在中、海岸で犬と一緒に遊ぶディエゴらしい子供を目にして、次の瞬間、その場に倒れ込んでしまいます。目を覚ました時には、海岸には誰の姿もありませんでした。 マリアの見たディエゴは幻想だったのか真実だったのか……判然としないまま、マリアは島内を駆け回り、ディエゴを探すことになるのでした。

ところで、ディエゴを探す途中で登場する温室の男ですが、警察が「つらい過去がある」と語るなど、意味深な描写がありながら、結局ただ怪しいだけの人で終わってしまいました。元妻、マリア、警察、そして観客にまで誘拐犯として疑われる温室の男は、正にサスペンスにおける容疑者の鑑と言えましょう。

f:id:unknownhuman:20180404102446p:plain
※つらい過去とやらが何なのかは最後まで明らかになりません

ストーリーについては、予想通りと言いますか『やはりそうなるか……』と思いましたが、結末を迎えるまで、真相をあれこれ妄想しながら鑑賞することができたため、がっかりはしませんでした。

実は、最初にマリアが確認した子供の遺体こそディエゴだったのです。マリアはそれを受け入れることができず、ディエゴを探し回っている内、島内で行方不明になっていた他の少年を誘拐していた犯人を発見。マリアは少年をディエゴと勘違いしたまま、助けることになったのでした……という真相であります。

船上で失踪している時点で海に転落した可能性は高いですし、よく見れば、最初に遺体と対面して、別人よ、と言っている場面で、マリア、泣いているのですよね。

f:id:unknownhuman:20180404102455p:plain
※現実を目の前にしても尚、認められなかったのでしょう

マリアが心を病み、ディエゴが亡くなってしまっている以上、救いはないわけですが、それでも、ラストは仄かな希望を抱かせる、後味の良いものになっております。 ラストだけ見るなら、本家「シャッターアイランド」より好みかもしれません。