ぼんやり考察してみよう

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デイ・アフター

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◆デイ・アフター

評価:普通

点数:60点

ネタバレあり

製作年:2017年
製作国:ドイツ

★あらすじ
人類の最期の姿を衝撃の展開で描くパニックスリラー。目を覚ましたリヴの前に、恋人・レックスと「君たちを救うためにここへ連れて来た」と話す見知らぬ男がいた。外の世界は既に滅びたと主張する男と3人で、シェルターでの奇妙な共同生活が始まる。

★一言感想
原題は「LOCKDOWN」

パッケージからは壊滅した世界でのサバイバルを描いた作品のような印象を受けますが、本作は閉鎖空間に缶詰めとなった三人を主眼に据えた密室劇であります。

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正体不明の男は、生物兵器によるテロ攻撃から守るために、エレベーター内に倒れていた二人を自宅シェルター内に連れて来た、と言います。リヴとレックスは怪我はしているものの、男の言う、爆発があった時の記憶は残っていないため、彼の証言が真実か否かを測りかねます。特にリヴは、致死性のウィルス『ZX24』が蔓延しているとして、頑なに外に出そうとしない男を不審に思うのでした。

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本作の焦点は、正体不明の男が真実を語っているのか、そうでないのか、です。外は彼の言う通り致死性のウィルスが蔓延しており壊滅状態なのか、それともすべては彼の妄言で変わらず平和なままなのか……視聴者の立場からはそれがわからず、不安をかきたてられます。一見荒唐無稽な主張の真偽を確かめる術がない、という展開は、ヴィンチェンゾ・ナタリ監督の短編『エレヴェイテッド』を思い出します。

私は密室劇が好きなのでそこまで気にはなりませんでしたが、全体としては、とっても地味な作品ですので、事の真相に興味を惹かれなければ退屈してしまいそうです。

それにしましても、リヴは子供だけでなく、家主の彼にも今までの非礼を謝った方がいいのでは、と思うのでした。