トーナメント
◆トーナメント
評価:微妙
点数:55点
ネタバレあり
製作年:2017年
製作国:アメリカ
★あらすじ
「ウォーキング・デッド」シリーズを手掛けたジュリアス・ラムゼイ監督によるソリッド・シチュエーションスリラー。大晦日の日、ある若夫婦が見知らぬ男を轢き殺してしまったことから、罪人たちで殺し合う殺人トーナメントに参加することになり……。
★一言感想
原題は「MIDNIGHTERS」
まず最初に言っておきますと、先に書かれておりますタイトルとあらすじは、まったくあてになりません。
タイトル詐欺、パッケージ詐欺、あらすじ詐欺……いずれもB級映画界隈にはままある出来事ではありますが、流石に、全部、となるとしんどいものがあります。罪人たちで殺し合う殺人トーナメント……って、そんなものは影も形もないのでした。何故、本編にありもしない殺人トーナメントをでっちあげたのかはわかりませんが、何一つ本当の事を書いていないのは不誠実でありましょう。思わず、本作の監督がウォーキング・デッドの製作陣というくだりまで疑って、調べてしまいました。
本来の内容は、パーティーの帰り道、飲酒運転で謎の男を轢き殺してしまった夫婦が、それを隠蔽しようと画策する内に、どんどん状況が悪化していくスリラーであります。
本作、残念ながら全編に於いて説明不足で、謎を多く残したまま終わってしまうのですね。例えば、冒頭で轢かれた謎の男の正体にしても、最後までよくわかりません。なんとなく雇われた人間だろうと予想はつくものの、作中ではっきりとした説明がないため、もやもやします。特別尺が足りない訳でもないのですから、もっと親切に説明してほしかったところです。
また、偽刑事を拘束した時に、偽刑事の要求通りに妹と一対一にして任せてみたり、常識人めいた発言をしている姉が、ノリノリで偽刑事を拷問してみたり、物語展開も何処か不自然です。くれぐれも、パッケージの宣伝文句とはまったく違う内容である事を承知した上でご覧くださいまし。