ぼんやり考察してみよう

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バーニー・トムソンの殺人日記

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◆バーニー・トムソンの殺人日記

評価:良作

点数:55点

ネタバレなし

製作年:2015年
製作国:カナダ/イギリス/アメリ

★あらすじ
『T2 トレインスポッティング』のロバート・カーライルの初監督作となる痛快ダークスリラー。誤って上司を殺してしまった理髪師のバーニー・トムソン。母親の命令でトムソンは死体を冷蔵庫に運び込むが、そこには既に別の死体が入っていた。

★一言感想
原題は「THE LEGEND OF BARNEY THOMSON」

無口で冴えない理髪師バーニー・トムソンが、ひょんな事から殺人を犯してしまうブラックコメディです。

理髪店の上司は、解雇を巡って言い争い、揉み合う内にハサミが胸にぐさり。
殺人に気付いた同僚は、丁度掴みかかってきたところにモップの柄が心臓を一撃。
殺すつもりはなかった、と言いながら、とりあえずは死体を隠蔽しようとするバーニーですが、母親宅の冷凍庫には別のバラバラ死体が……坂道を転げ落ちるように、事態はどんどん収拾がつかなくなっていくのでありました。

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※あなたのせいで、死体が増える

事件を捜査する刑事たちは、金田一少年の事件簿で言うなら、剣持警部ばりのポンコツ揃いですが、バーニー・トムソンも負けてはおりません。彼は彼で、古畑任三郎ならドラマ開始数分で逮捕間違いなしな挙動不審のため、一進一退の攻防が続きます。

行き当たりばったりの隠蔽工作が長続きするわけもなく、次第に窮地に追い込まれていくバーニー。死体遺棄現場で警察にも追い詰められ、絶体絶命と思いきや、物語は予想外の方向に着地します。詳細は伏せますが、こんなに爽やかに終わるとは思いませんでしたので、びっくりしました。

真剣に描写したらかなーり重たい内容なのですが、笑いを誘う大袈裟な演出のおかげで上手く中和され、楽しく鑑賞する事ができました。山積した問題を軽く流してしまう結末には納得のいかない向きもあるかもしれませんが、それもまた、コメディらしくていいのではないでしょうか。