ヘイヴンハースト
◆ヘイヴンハースト
評価:微妙
点数:65点
ネタバレあり
製作年:2016年 製作国:アメリカ
★あらすじ
「ソウ」シリーズのプロデューサー、マーク・バーグが手掛けたホラー。 不気味な老女がオーナーを務めるマンハッタンの豪華アパートに入居した若い女性・ジャッキー。 そんな中、住人が次々と消息を絶ち、ジャッキーはその謎を追い始めるが……。
★一言感想
今日の映画は「ヘイヴンハースト」です。 原題は邦題と同じであります。
ニューヨークはマンハッタンに建つ豪奢なアパートメント、その1006号室の住民は、一組の男女。 ジェイソンは薬物と思われる白い粉をストローでスニッフィングしており、ダニエルは何やら建物の見取り図のような物に熱心に書き込みをしております。 テーブルに乗っているのは『退去勧告』の紙。
ふとダニエルが気付くと、ジェイソンの気配がありません。 ジェイソンはどこに行ったかね、と廊下を覗いてみたら、ジェイソンの死体がどーん。 冒頭からジェイソンがあっけなく殺られるというこの展開、13日の金曜日への宣戦布告でしょうか?(違います) ダニエルも何者かに襲撃を受けて逃げ出し、ほうほうの体でエレベーターまでたどり着きますが、上から来るぞ、気をつけろ! と言う間もなくエレベーター天井からの奇襲によりTHE END。
場面は変わり、本作の主人公であるジャッキーがヘイヴンハーストにやってまいります。あてがわれた部屋は1006号室、ジェイソンとダニエルがいた部屋です。 どうやらジャッキーは、私物もそのままに、ダニエルが蒸発したことに不審を抱いている様子。 管理人の怪しげな老婆に聞いてみますが『元々理由ありの人々を受け入れている場所なので、ここを去って、そのまま連絡がつかないなんてよくある』と軽くあしらわれます。 ジャッキーは訝しみながらも、真相究明のため、とりあえず書類に判を押し、このアパートの住人となるのでした。
入居初日から、自室に何者かの気配がするわ、近くの部屋から悲鳴が聞こえるわ、怪しい事この上ないこのアパート。 果たしてジャッキーは、このアパートの秘密、ダニエル失踪の真相にたどり着くことができるのでしょうか……という物語であります。
本作、はっきり言っていま一つな作品であります。 プロローグの時点で、何が起こっているかは予想がついてしまうのですが、その予想を覆すこともなく、物語進行もだらだらしているため、見ていて面白くないのですよね。
また、作中、誰かの気配がする → 派手な効果音で驚かせにかかる → 女の子が立っているだけ → の、お約束演出を四回もやったのは呆れてしまいました。 その女の子、サラにしても、ジャッキーを殺そうとする犯人を止めてみたかと思えば、ラストで黒幕たる管理人一家の仲間になることを笑顔で承諾してみたり、描写に一貫性がなく、視聴者置いてけぼりであります。
作中で『殺人ホテル』事件の犯人、ハーマン・ウェブスター・マジェットの写真と名前を出していることから、本作が実際の事件から着想を得たことは明らかですが、そこに加えるプラスアルファ、本作ならではのオリジナリティは皆無です。 作品紹介で、〇〇シリーズのプロデュ―サー!などの宣伝文句がある映画は、その『〇〇シリーズ』に匹敵する作品であった試しがありませんね。