ぼんやり考察してみよう

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ラスト・オブ・ザ・デッド

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◆ラスト・オブ・ザ・デッド

評価:微妙

点数:45点

ネタバレなし

製作年:2016年
製作国:南アフリカ

★あらすじ
アフリカの古びた病院。虫垂炎の手術を受けていたアメリカ人のヘンリーは、麻酔がきれ目を覚ますが、異変に気づく。あたりは暗闇で、誰もいないのだ。突如ゾンビに襲われたヘンリーは若い医師のサネットに助け出される。2人は暗く危険な病院から脱出し、地元民のシセコとヴィンセントに救われ車で逃走を試みる。シセコたちの話によると、この街が未知のウィルスに侵され、全域が避難したという……。

★一言感想
原題は「LAST ONES OUT」
全くの無関係かと思いきや、意外にも原題の意図を汲んだ邦題なのですね。
それにしましても『〇〇・オブ・ザ・デッド』という邦題はいくつあるのでしょうか。

さて、本作は珍しい南アフリカ映画。
内容は、凶暴化した感染者が襲いかかってくる、所謂ゾンビ映画となっております。
ゾンビ映画と言いましたら、ゾンビの大群がわらわらと集まり、圧倒的物量で生存者を追い詰めていく……そんな映像が思い浮かぶやもしれませんが、悲しいかな本作は低予算映画でありまして、登場する感染者は基本的にワンシーンにつき一名のみ。主要人物も四名と少ないので、先達のゾンビ映画たちと比較しましても、迫力に欠ける作品となってしまっているのが残念なところです。

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目的地へ向けて移動を続ける途中で、感染者が襲ってくる、という構成になっているのですが、前述しましたように感染者が一人一人しか出てこないだけでなく、肝心の感染者の登場頻度もそう多くはないため、ゾンビムービーのような、ロードムービーのような、不思議な味わい。

誰の姿も見えない殺風景な街並み、ぽつりぽつりと散発的に襲ってくる感染者に、南アフリカ、人口を鑑みても、こんな過疎ではないような……などと突っ込みたくなってしまうのですが、製作上の都合に突っ込むのは野暮と言うものでしょう。

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最後ばかりはゾンビ映画らしく、感染者が群れをなして押し寄せるのですが、最大の見せ場であろうその場面も、画面が暗くて半分何をやっているかわかりません。
見所と言えば、南アフリカならではの自然に溢れた景色でありましょうか。
物語の結末は、少しばかり切なくて好きです。