ぼんやり考察してみよう

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リビング・ブラッド

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◆リビング・ブラッド

評価:微妙

点数:45点

ネタバレあり

製作年:2004年 製作国:アメリカ

★あらすじ

失踪事件が相次ぐ森で血まみれの死体が発見される。その血はすべて森で消息を絶った人々の物だった。 保安官のジャックは捜査を開始、付着した血の謎と殺人鬼の正体に迫る。

★一言感想

原題は「SHALLOW GROUND」

舞台は、ダムの底に沈まんとしている過疎の町……ひっそりと佇む保安官事務所に、突然、ナイフを持った血まみれはだかんボーイが闖入してくるところから物語は始まります。 うーむ、のっけからインパクトは抜群、掴みはオーケーですね。

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※とにかく真っ赤な血まみれボーイ

この血まみれボーイは、とりあえず不審者と言うことで警察に捕まり、事務所奥の取調室にて手錠をかけられます。そして、彼にくっついていた血が鑑定にかけられることになりますが、鑑定の結果「少なくとも三名分の血液」が含まれていることがわかります。その他にも、血まみれボーイから延々溢れだす血に触れた人間が幻覚を見たり、血まみれボーイの指紋を採取したところ、行方不明になり見付かっていない複数の人物と指紋が一致したり、不可解な現象が続発します。 そう、彼は今まで行方不明になったまま闇に葬られようとしていた哀れな犠牲者たちの怨念集合体だったのです……。

本作は、ホラーメインのサスペンスといった味わいなのですが、詰め込み過ぎと説明不足が仇となり、何がしたいのかよくわからず、散漫になってしまっております。

中盤「他の場所でも血まみれ人間が出現したぞ!」という報告があるのですが、投げっ放しのまま終わりますし、最後に颯爽と去っていく血まみれボーイを殺した奴の正体もはっきりしないし……。 大体、血まみれボーイは犯人を直接殺害するくらいなら保安官事務所に来る必要はなかったですよね。警察に死体を発見して、埋葬してもらいたかったんでしょうか? それにしても、喋ることができるなら恨み言を吐いてないで犯人の名前と遺体の場所でも知らせてあげればいいと思います。 まあ、明らかに人口が少ないと思われる地域で、連続殺人、行方不明事件が起きていて、よく考えると被害者には共通点もある。それにも関わらず犯人に全然気付かないどころか、まったり立ち話なんてしている保安官たちは無能の極みであり、真面目に仕事をしていたとは思えないので、皮肉の一つも言いたくなるのはわからなくもない、かも。

ともあれ、脚本がごちゃごちゃし過ぎていて理解しにくい上に、理解したところで納得いくわけでもない、残念な作品でありました。 裸族の如く常に全裸な血まみれボーイと、意味もなく裸に剥かれて木から吊り下げられるお姉さんは体を張って頑張っていたと思いまする。