ぼんやり考察してみよう

日々考えたこと、映画感想、評価などを記しておくブログです。WPから移転しました。

ヴァイラル

f:id:unknownhuman:20180404102606j:plain

◆ヴァイラル

評価:微妙

点数:40点

ネタバレあり

製作年:2016年 製作国:アメリカ

★あらすじ

パラノーマル・アクティビティ」シリーズと「インシディアス」のスタッフが手掛けた感染終末パニック。 女子高生・エマの友人が授業中に突然吐血し、教室を飛び出す。街中では原因不明の伝染病が蔓延していたが、エマはパーティーに出掛けてしまう。

★一言感想

ある日の授業中、エマの友人であるグレイシーが吐血、泡を吹いて倒れます。どうやら、謎の伝染病が地域に広がりつつあるらしく、街を出るには検問を通らないといけなくなり、外出禁止令が出ます。 父は帰ってくる母を迎えに空港に向かい、エマは姉のステイシーと二人で留守番をすることになります。 エマは宅配ピザを頼もうとしますが、宅配ピザも休業です。米国民のソウルフードとも言えるピザが注文できないとは、相当に事態は深刻なようです。

ピザが注文できないという緊急事態の中、ステイシーは男を連れ込むなと言われているのに男を連れ込んで自宅に泊めた挙句、あろうことかパーティーに出かけると言い出します。エマは当然「外出禁止よ」と止めますが、ステイシーは「両親がいないのだから誰にも叱られない」と聞く耳を持ちません。結局ステイシーはパーティに出かけ、エマも何故か一緒に行くことになります……って、いやいや、ちょっと待ってください。 伝染病で外出禁止令が出て、CDCまで出動して各家庭に防護マスクを配布している最中にパーティー? 開催者も参加者も、正気を失っているとしか思えません。ダーウィン賞ものの愚行でありますよ。 まあ普通に考えれば、パーティーは諸般の事情により中止になるか、もしくは過疎で誰もいないか、といったところでしょう。

そんな私の予想を裏切り、意外にもパーティー会場は人で溢れ、盛り上がっている様子。何が「テキーラ!」ですか。もう全員、伝染病で全滅したらいいんじゃないですかね(暴論

案の定、パーティー会場で感染者が暴れ出して、参加者は逃げ惑い、パーティーは大崩壊。 混乱の中、エマとステイシーはなんとかパーティー会場から脱出するのですが、その途中、ステイシーが感染者と接触。顔に血反吐をぶちまけられてしまうのでありました……。

さて、本作は伝染病の恐怖を描いたパニックムービーでありますが、出来は……残念ながらいまひとつ、ですね。 駄目な映画にはよくあることですが、大したことのない場面でも間延びした演出をする上、本編に直接必要ない描写に時間を費やすため、見ていて退屈してしまいます。 後半、感染が拡大してからも、感染者が徒党を組んで襲ってくるわけでもなく、地味でまったりした展開が続くので、パニックムービーの魅力であるハラハラドキドキもほとんど味わえません。 また、感染者は一ヶ所に集まりコロニーを形成し『何か』をしようとしているという設定がありますが、結局、感染者が何をしようとしていたのかは最後まで謎のまま終わってしまいます。 丁寧に作られてはいるのですが、全編を通して盛り上がりがなく、見せ場が足りない点が本作の評価を落としています。見せ場と言える見せ場は、ラストのコロニー突入、民家空爆くらいではないでしょうか。

それにしても、洋画では羽目を外したパーティーの場面がよく見られますが、皆、そんなにパーティーが好きなのでしょうか。私はナードなのでパーティーは苦手であります。