ぼんやり考察してみよう

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Re:デッド

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◆Re:デッド

評価:普通

点数:65点

ネタバレなし

製作年:2018年
製作国:イタリア

★あらすじ
同じ時間が無限に繰り返される恐怖を描くSFスリラー。大学の助教授・エマは魔女狩り研究のため、ツアーガイドのジュリアが運転する車でシャンダ川に向かっていた。しかし、途中で車が故障してしまう。そこに突然何者かが現れ、エマを殺害するが……。

★一言感想
原題は「SHANDA'S RIVER」

舞台となりますのはイタリアの小さな町、ボゲーラ。
大学で助教授をしておりますエマは、カルトの犠牲になった女性たち、つまりは魔女狩りの研究の一環として、この地を訪れたのでした。

ホテルで一泊した翌朝、ツアーガイドのジュリア、報道記者のダニエルと共に車に乗り込み、原題にもありますシャンダの川に向かうエマでしたが、途中で車が故障して、道の真ん中で立ち往生。その時、不気味な仮面を被った不審者連中が現れて、エマたちに襲い掛かります。ダニエルとエマは川近くの木に縛り付けられて、成す術もないまま、順番に殺されてしまいます。

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鮮烈な死の記憶と共にホテルのベッドで目覚めるエマ。

そう、ジャケットにも書いてあります通り、本作はループものであります。ひぐらしのなく頃にで言いますなら羽入ループ、レイジングループで言いますなら死に戻り、ともかく理由はわかりませんが、エマは死亡した瞬間、死亡当日の午前四時に戻ってしまうのでした。

最初は悪い夢を見ただけだと思い込もうとするエマでしたが、またしても、シャンダの川に向かう途中で車が故障して、仮面の不審者たちに襲われ、殺されてしまいます。

おおエマよ、死んでしまうとは情けない、とばかりに、再びホテルのベッドで目覚めるエマ。こうなってしまうと、悪い夢だなんて言ってはいられません。エマはどうにかして、この死のループを打開すべく奮闘します。

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シャンダの川に行かないで部屋にこもる、ホテルから車で逃亡する、仮面の不審者を返り討ちにしようとする、ツアーガイドを殺してみる……思いつく限り、ありとあらゆる対策を講じるエマでしたが、苦労も空しく、まるでお約束のように、その日の内に仮面の不審者に襲われて殺されるという結末は変わりません。

何をどうやっても最後は仮面の不審者に殺されてしまうものですから、学習性無力感に苛まれて、次第にエマの精神は蝕まれていきます。パブロフの犬ならぬ、パブロフのエマでありますね。

エマは果たして、この理不尽なループから逃れる事ができるのでしょうか……と、そんな物語です。

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本作、一目見て低予算作品なのがわかってしまうくらいには画面に華がないのですが、B級映画を見慣れておりますでしょう読者諸兄におかれましては、そこまで気にはなりますまい。製作陣としましては、地味な画面に彩を添えようとしたのでしょうか、無駄にお色気シーンが挟まりますが、はっきり言いまして誰得。エマ役の女優さん、結構なお年だと思うのですが、そんなに無理をされませんでも……ごにょごにょ。

ワンループが短く、すぐに次に進むため、退屈はいたしませんが、ループの果てに待ち構える結末は、少しばかり超展開と言えますでしょうか。もろもろ型破りな作品でありました。

PS.スタッフロールの後に、ちょっとしたおまけ映像があります。