ぼんやり考察してみよう

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シアター・ナイトメア

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◆シアター・ナイトメア

評価:普通

点数:45点

ネタバレあり

製作年:2014年 製作国:イギリス

★あらすじ

デジタル化のあおりを受けて職を失ったフィルム映写技師のスチュアートは、 今や映画館の売店員として、年下の支配人や同僚に馬鹿にされながら惨めな日々を過ごしていた。 しかし映画を愛する彼は、過激な作品を求める観客のためにある計画を思い立つ。 それは館内の監視カメラを使い、自らの脚本通りに殺人が起こるスリラー映画を撮影することだった! 手始めに、レイトショーに訪れたマーティンとアリーのカップルへ、怪しげな薬入りのジュースを販売するスチュアート。 そして2人を巧妙に操りながら、映画撮影がスタートするのだった……。 果たしてマーティンとアリーに待ち受ける運命とは!? そしてスチュアートが描く映画の結末とは!?

★一言感想

原題は「THE LAST SHOWING」 映画館に25年勤めてきた老映写技師が「今更若造と一緒に技術研修なんて受けてられるかー、売店でポップコーン販売なんてやってられるかー」と、ご乱心し、偶々映画館に来たカップルを主演に据え、オリジナルホラー映画を作ろうとする物語。

映写技師は、彼氏に銃を渡した上で、監禁した嫌いな支配人と彼氏をばったり出会わせて銃を撃つよう仕向けたり、彼女を人質に取って彼氏にレジの金を漁らせたり、殺人、窃盗の映像を見せてカップルの仲違いを誘発したり、二人を手のひらの上で弄びます。

最終的には、警察も煙に巻いて、何もかも映写技師の計画通り! となるのですが、計画も何も、全部登場人物の行動に依存しているんですよね。 最初に「映写技師が犯人だよ」という支配人の言葉を素直に信じていれば殺人は発生しなかったですし、信じないにしても、とりあえず別行動を取ろう、くらいの妥協点は見いだせたかもしれない。 彼氏が彼女に対して、もっと上手く今までの経緯を説明していれば、彼女がトイレに立てこもったり、映写技師を信じて行動する展開にはならなかったかもしれない。 クライマックス、屋上に警察が到着する場面でも、彼氏の立ち回り次第では、彼氏は警察に撃たれなかったかもしれない。

要は、マーティン&アリーのカップルがお馬鹿すぎる! この一点に尽きます。彼らがやたらお馬鹿なのも計画通り……なのか?

映写技師が策を巡らせて彼氏に罪を着せて逃げ切る、というプロットは面白いのですが、監視カメラの映像を利用したオリジナルムービー製作という設定などで、物語の構造が複雑になってしまったため、プロットに脚本がついていけていないように思いました。