フロッグ
◆フロッグ
評価:良作
点数:60点
ネタバレあり
製作年:2019年
製作国:アメリカ
★あらすじ
オスカー女優、ヘレン・ハント主演のミステリー。ある街でふたりの少年が続けて失踪する。現場では過去に世間を騒がせた事件と同じナイフが見つかるが、当時の犯人は逮捕されており、捜査は難航。一方、担当刑事の周囲でも不可解なことが起こり始め……。
★一言感想
原題は「I SEE YOU」
邦題は「フロッグ」となっておりますが、フロッグと言うと、クソ映画の重鎮「フロッグマン」が脳裏にちらついてしまうのは私だけでしょうか……。
しかし、本作は何の関係もない硬派なサスペンス。ヤツの事は一旦忘れまして、視聴とまいりましょう。
※ ……鑑賞中…… ※
ふーむ、なるほど。一風変わった、面白い物語構成ですね。
序盤から中盤までは「がんばれ刑事! おのれカエル、やりたい放題して……!」と刑事を応援したくなるのですが、中盤から終盤あたりでは「がんばれカエル! おのれ刑事、やりたい放題して……!」と、一転カエルを応援したくなります。
このあたりは脚本の妙と言えましょう。
ところで本作、伏線の魅せ方がさりげなくって、控えめですね。それ故に、なんとなーくで流し見していると、伏線を伏線と気付かないままスルーしてしまう方も多いのではないか、と心配になってしまいます。私は「SAW」シリーズのように、ノリノリなBGMに乗せて、はい、ココとココとココが伏線でしたっ! 種明かしドーン! みたいな演出がわかりやすいのもあって好みなのですが、たまにはこうしたティストも新鮮でよいですね。ある意味、観客を信頼している作品、とも取れます。
あらすじではヘレン・ハント主演が推されておりますが、あまり作中では存在感がありませんでしたねー……まあ、映画のあらすじにはよくある事です。
ラストは事の顛末だけが描かれていて、後日談というか、登場人物たちがどうなったのかといった詳細な描写はまるっと省かれており想像するしかありませんが、ただひたすらにコナーがかわいそうで、彼の今後を案じずにはいられません。
純度100%の巻き込まれ型被害者な上、境遇が境遇なため、下手をすると今回犯人の被害に遭った少年たちより悲惨ですものね。