ぼんやり考察してみよう

日々考えたこと、映画感想、評価などを記しておくブログです。WPから移転しました。

レディ・イン・ザ・ウォーター

f:id:unknownhuman:20190610160619j:plain:w211:h300

レディ・イン・ザ・ウォーター

評価:微妙

点数:55点

ネタバレあり

製作年:2006年
製作国:アメリ

★あらすじ
シックス・センス」「ヴィレッジ」のM・ナイト・シャマラン監督が贈るミステリアスなファンタジー・ストーリー。単調な毎日を送る平凡な男が、謎の美女との遭遇を境に、不可思議で危険な事態に巻き込まれていく。アパートの管理人クリーブランドは、廊下の掃除や電球の交換をするだけの単調な毎日を送っていた。ところがある晩、彼の前にストーリーと名乗る謎めいた女性が姿を現わす。彼女がおとぎ話に登場する精霊(ニンフ)のような存在で、恐ろしい怪物に追われ、自分の世界に戻れずにいると知り、彼女を手助けしようとするクリーブランドだったが……。

★一言感想
原題は邦題と一緒であります。

現代を舞台にした御伽噺、とでも申しましょうか。
「すごく良かった! 泣きました」とする評と「なにこれ面白くない! 眠くなった」とする評で評価が真っ二つ、なのです。残念ながら私は後者でありまして、とにかく退屈、眠い、が先に来てしまいました。

簡単に概要を説明してしまうならば、アパートのプールから突如として現れた海の精霊ストーリーを、アパートの管理人と住人たちが協力して元の世界ブルー・ワールドに帰る手助けをしてあげる物語です。

f:id:unknownhuman:20190611020426p:plain

この作品の何が問題かと言いましたら、ひたすら地味で見せ場がない事に尽きますでしょう。アパート管理人が東洋に伝わるらしい御伽噺の内容を韓国の母娘から聞き出したり、その御伽噺に出てくる“役割”に当てはまるのは誰かを探してアパートの住人たちに聞き込みをしたりする場面が続くのですが、まったく盛り上がらない上に面白くもありません。肝心の御伽噺の設定すらも曖昧模糊としていて、整合性なんてあってないようなものです。最後まで鑑賞しましても、結局ストーリーが何をするために地上にやってきたかすらわかりません。

後で調べた所によれば、監督が我が子に即興で語ったベッドタイム・ストーリーが原作になっているそうで、眠くなるのも納得です。と言いますか、そんなもん映画化しなくても……。

f:id:unknownhuman:20190610171231p:plain

本作は最低映画賞こと、ラジー賞にもノミネートしておりますようで……率直に、面白くないですものね。1時間40分もの長い時間をかけて語るような物語ではないでしょう。

美しいファンタジー作品として頭を空っぽにして見ようにも、映画評論家が私怨よろしく作中で殺されていたり、シャマラン監督ご本人が世界に影響を及ぼす偉大な物書きになる人間として出演したりもしているので妙に現実に引き戻されて冷めてしまいます。なんだこれ。

壮大な導入とは裏腹に、すべてはアパートの中で完結しており、言うならばセカイ系
シャマラン監督の自己満足で、観客不在の作品です。お勧めはいたしません。