ぼんやり考察してみよう

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100FEET

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◆100FEET

評価:良作

点数:45点

ネタバレあり

製作年:2008年 製作国:アメリカ

★あらすじ

DVを繰り返す警官の夫を殺害した罪で服役していたマーニーは、発信機付きのアンクレット着用を条件に釈放される。 半径30mの行動範囲の中で、彼女にさらなる悲劇が降り掛かる。

★一言感想

原題がそのまま邦題であります。

警察官にしてDV常習犯である旦那のマイクを殺害した罪で刑務所に入っていたマニー。本日付で釈放となった彼女は、マイクの殺害現場でもある自宅に戻り、自宅拘禁と言う名の強制引きこもり生活を送ることになります。 自宅拘禁中は、足首に装着したリングがバトルロワイアルの首輪の如く常に監視しており、自宅に設置してあるセンサーから一定以上離れたら、爆発……はしないものの、警察がすぐ現場に急行するのだそうです。

自宅は、事件当時のまま荒れ放題。埃だらけであるばかりか、マイク殺害時の血痕までそっくりそのまま残っている始末です。 マニーはとりあえず、これから長い時間を過ごすことになるであろう室内を、綺麗に掃除するところから始めるのでありました……。

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※自宅にいつの間にか住み着いていたネコ。本作の癒し担当です

あらすじでは自宅で何が起こるのか、そこまでは触れられておらず、私も予備知識なしで鑑賞しましたが、本作は、自宅から出られないマニーに、地縛霊と化したマイクが襲い掛かる、という物語であります。 死んでもなおマニーにDVの限りを尽くすとは、死してなお恐ろしい、土のスカルミリョーネを思わせるしつこさであります。

マイクの悪霊に振り回されるマニーでしたが、担当刑事はそんなことを知る由もなく、いつの間にか怪我をしているマニーに不審を覚え、見当外れな推理を展開します。

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※そう言われても困ります

本作は悪霊が現実に登場する、スーパーナチュラルホラーですが、それを理解しているのはマニーと観客だけです。刑事は最後までサスペンスの論理で事件を紐解こうとしており、そのギャップも面白さに繋がっています。

最後まで物語の着地点が見えなかったこともあり、飽きずに楽しく鑑賞することができました。