ぼんやり考察してみよう

日々考えたこと、映画感想、評価などを記しておくブログです。WPから移転しました。

DRIFT ドリフト

f:id:unknownhuman:20180404102255j:plain

◆DRIFT ドリフト

評価:微妙

点数:70点

ネタバレなし

製作年:2004年 製作国:スペイン

★あらすじ

漂流した男女が体験する恐怖を描いた海洋スリラー。ダイビングツアー中に事故に遭い、海に投げ出された6人の男女。 海面を漂っていた彼らの前に、一隻の古びた貨物船が現れる。 狂喜して助けを求める彼らの目の前で、船から人間が投げ捨てられ……。

★一言感想

原題は「DEADLY CARGO」 舞台はセネガル。 ダイビングツアーの前に、小屋の中でウェットスーツに着替える記者の女性サラを、大きな箱の中に隠れた少年ドゥルイが覗いております。 彼女はサービスショットとばかりにおっぱいを披露しつつ、覗いている少年の存在に気が付きます。覗きがばれてしまった少年でしたが、少年なので「悪い子ね」とお咎めを受けるだけで済みます。田代まさしなら捕まってた。 それにしても、少年の癖して覗き趣味とは……もう彼は『ドゥルイ』から『エロイ』に改名すればいいと思う次第であります。

ダイビングツアーと言っても、それほど大層なものではありません。 各自ウェットスーツを身に着け、先程のエロ、もといドゥルイ少年が操る古びた小舟で沖合まで向かい、水中散策を楽しむ……そういう小規模なツアーであります。

沖合に向かう途中「いいおっぱいだったか?」と同乗の男性がエロイ少年をからかいます。エロイ少年はいい笑顔で頷くのですが、個人的にはそうでもない(失礼

f:id:unknownhuman:20180404102259p:plain:w480:h280
※君たち、いい笑顔だな!

肝心のダイビングツアーなのですが、ろくにダイビングもしない内にツアー用の小舟が事故で爆発炎上したことにより、6人は大海原の真っ只中で漂流する羽目になります。 絶体絶命の状況で、彼らは通りすがりの貨物船を発見。救助を要請すべく近寄りますが、貨物船の甲板で殺人が行われているのを目撃してしまいます。 おまけに、船からは死体が海に投げ捨てられるのでありました……。

こういった映画では、乗組員たちは全員、倒すべき敵であり、救いようのない悪役として描かれていることが多いのですが、本作は珍しくそうではありません。積極的に人を殺すサイコは1名で、後はせいぜい気性の荒い小悪党、と言ったところ。 そのあたりを『どういう奴なのかわかりにくい』と感じるか『善悪で割り切れないのが人間らしい』と感じるかで、本作の評価は違ってきそうですね。

そういった点を含め、この作品、地味ながら意外性はありまして、生存フラグ、死亡フラグが叩き折られたりもするので、展開が予想できるようでできないのですよね。 それでいて、ラストまで見終えた時には、王道と言いますか、順当な結末だったと思えるから不思議であります。 終盤からエンドロールまでの一連の流れは、エンディングテーマがやたら格好いいこともあり、結構お気に入りです。

面白いか面白くないかと言ったら面白くないのですが、好きか嫌いかと言われたら好き。そんな映画でありました。