ぼんやり考察してみよう

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ドールメーカー

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◆ドールメーカー

評価:普通

点数:10点

ネタバレなし

製作年:2017年
製作国:アメリ

★あらすじ
チャイルド・プレイ』のトム・ホランド監督による殺人鬼ホラー。連続殺人犯の“ドールメーカー”ことピーター・ハリスが精神病院から退院した。叔父が残した家に戻ったピーターは、過去の忌まわしい記憶によって、再び闇の中へと導かれ……。

★一言感想
原題は「ROCK PAPER SCISSORS」
本作の犯人は、被害者にじゃんけんゲーム――ただし後出しのイカサマで被害者は必ず負ける――を仕掛けてから殺害するという奇妙な性癖を持っているのですが、原題は、そのじゃんけんゲームを指してのものでしょう。

連続殺人犯の“ドールメーカー”ピーター・ハリスは精神鑑定の結果、病院送りとなり「妄想や幻覚に苛まれている、これは治療が必要だ」と、早速脳天に電気ショックを喰らいます。いやいや、いくらなんでも今時電気ショックはないのでは……壊れたパソコンを叩いたり、スマホを水に漬けたりするかのような強引な治療です。この精神病院、未だにロボトミー手術でもしているのではないかと心配になってしまいますね。

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電気ショックの甲斐あってか「おれは しょうきに もどった!」とばかりに退院するハリス。かの『ハロウィン』然り、こうした作品では、シリアルキラーが精神病院から脱走する、というのがお約束なのですが、脱走するまでもなく退院しているのに驚きを隠せません。電気ショックで治療をしたり、連続殺人犯を即刻退院させたり、この精神病院と精神科医も殺人犯並みに危険な気配がします。

ところでこのハリス、幼少期に叔父さんから虐待を受けており、そのせいで性格が歪んでしまったようです。理不尽なじゃんけんゲームも、趣味の悪い仮面も、被害者を模った人形も、全ては叔父さんの真似事。回想で登場するこの叔父さんがまた気持ち悪く、いい感じに不気味さを醸し出しております。

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本作、評価に困る作品なのですよね。と言いますのも、開幕から終盤まではずっと面白くなくって、ラスト15分から盛り返すのです。つまり、映画のほとんどの時間がハッキリ言って退屈……なのですが、ラスト15分でやりたい事はわかりまして、そこは評価したく思います。

えー、あー、どうしましょう。評価は……悩んだ挙句、普通、といたします。ただし、退屈な時間が長過ぎた分、点数は低めになりました。