ぼんやり考察してみよう

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ディープ・コンタクト

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◆ディープ・コンタクト

評価:普通

点数:30点

ネタバレあり

製作年:2021年
製作国:アメリ

★あらすじ
アリアンたちは科学調査の為、不可解な事が起こっているシュックムヒルズの炭鉱町に向かう。そこでは死者33名、行方不明者162名、史上最悪の被害を出した炭鉱火災があり数十年間燃え続けていた。しかし、別の理由で1,000人の住民が突如姿を消したという。町に向かう途中、近くの住人に炭鉱の場所を聞くと不穏な空気に。ただならぬ気配を感じながらも、アパラチア山脈の奥深くに足を踏み入れると炭鉱跡を発見する……。

★一言感想
原題は「THE DEVIL BELOW」
邦題は原題をまるっと無視して「ディープ・コンタクト」となっておりますが、往年の有名作品「ディープ・インパクト」を意識しているのは間違いないでしょう。
勝手に原題を尊重した邦題を付けるならば「地下に巣食う悪魔」と言ったところでありましょうか。

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※深いと思います


タイトル一本釣りとばかりに似せてきた「ディープ・インパクト」と「ディープ・コンタクト」ですが、恐怖の主題は正反対。本家のディープ・インパクトが天から降り注ぐ恐怖とするならば、本作ディープ・コンタクトは地から湧き出る恐怖となっております。とは言ってもインパクト』と『コンタクト』では、クオリティの差は歴然なのですけれども……。

この『コンタクト』なのですが、モンスター映画でありながら、脅威の対象であるモンスターの姿をほとんど画面に映してくれないのですよね。
最初、興味を惹くためにモンスターの直接描写を勿体ぶるのは映画あるあるなのですが、最後まで描写を渋ってしまっては、モンスター映画としての魅力が大半損なわれてしまいます。

クライマックス、モンスターのボスクラスとの邂逅、最後の戦いですら意図的にフォーカスを合わさずにぼやけた映像となっております。これでは戦っていても、半分何をやっているのかわかりませんぞ。

なお、モンスターの全身像は洞窟からの脱出を試みる場面でようやく明らかになるのですが、顔が全部口になっていて、開くと花弁のような形になります。ちっちゃくなったデモゴルゴンのような姿です。

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※時間を稼ぐのはいいが――別に、アレを倒してしまっても構わんのだろう?


神経毒で体が動かせない……となっていたのに、何の説明もなく次の瞬間には洞窟内を走ったりロープを登ったりする。さしたる理由もなく、有志一同だけでモンスターに立ち向かおうとする、などなど、突っ込み所も数多あるのですが、深く考えて鑑賞する作品でもないのであまり気にはなりません。

P.S.モンスターから逃げる途中、車が事故を起こしたシーン。字幕ではなんやかんや会話をしている体裁を保っておりますが、実際はずっと「ファック!」しか言っていなくって笑ってしまいました。