FOUND ファウンド
◆FOUND ファウンド
評価:普通
点数:65点
ネタバレあり
製作年:2012年 製作国:カナダ
★あらすじ
学校ではいじめられ、不仲な両親の下で暮らす11歳の少年・マーティの楽しみは、家族の秘密を覗き見すること。 ある日、兄がクローゼットに生首を隠していることを知り……。
★一言感想
殺人鬼が登場するホラー映画と言われて、皆様はまず何を思い浮かべますでしょうか? ホッケーマスクの殺人鬼が画面狭しと殺戮の限りを尽くす「十三日の金曜日」シリーズでしょうか、それとも、学園を舞台に謎の殺人鬼が大暴れする、犯人当てサスペンスとしても楽しめる「スクリーム」シリーズでしょうか。
本作は、それらのホラー映画とは少し趣が異なりまして、少年マーティの視点を通した、日々の描写がメインとなっております。 何気ない日常の中で、兄が生首を自室に隠している、首切り殺人鬼である事実を知ってしまうわけですね。
弟は即警察に通報するでもなく、よせばいいのにキッチン用ゴム手袋片手に「生首あるかな~」と、何度も兄の生首置き場を見に来たりします。何をやっているのかねキミは。
そんなことを続けている内に、当然、兄は弟が隠していた生首を見たことに気が付きます。兄から口止めを受け、二人は秘密を共有することになるのですが、このあたりで、兄がただの殺人鬼ではなく、弟が大好きなお兄ちゃんであることが明らかになります。その偏愛ぶりは、南国少年パプワくんのシンタローか、NARUTOのうちはイタチかと言ったところ。腐女子視点で見ても楽しめそう。
弟は、元々気弱でいじめられていたこともあり、そんな兄の影響を受けてしまい、いじめっ子に過剰なまでの反撃を行いますが、それが危ういバランスで保たれていた家庭に決定的な亀裂を入れることになってしまいます。 殺人鬼は反面教師にするべきで、間違っても手本になどしてはいけませんね。
R-15指定は伊達じゃない! とばかりに、作中映画の「HEADLESS」をはじめ、ホラーを見慣れている人でもちょっと『おおぅ……』と思うようなグロテスクな描写が含まれておりますので、苦手な人はご注意くださいませ。