キリングフェイス
◆キリングフェイス
評価:駄作
点数:65点
ネタバレあり
製作年:2014年
製作国:アメリカ
★あらすじ
人里離れた場所で、羽目を外したい若者たちが次々と殺されていく殺人鬼ホラー。
銀行を襲った3人の強盗団が、逃走先で惨殺死体となって発見される。
犯人に結び付く証拠がなく捜査が難航する中、新たに10人の男女が現場近くのコテージにやって来る。
★一言感想
原題は「AXEMAN」そのままでありますね。
曰くつきの建物に泊まる事になった10人の男女が、殺人鬼に襲われる物語です。
ちなみに、R15指定だそうです。
これはまた、ひどい映画を見てしまいました。
つまらないスラッシャー・ホラーによくあるパターンとして『終盤まで誰も殺人鬼に気付かない』というものがあります。登場人物たちは基本、自分が殺される直前まで殺人鬼の存在に気付く事は無く、涼しい顔で日常を送っています。仲間が複数人消えようとも、同じ建物で殺人が起ころうとも、お構いなしです。
例によって本作もそのパターンで、本編は1時間40分ほどなのですが、驚く事に1時間30分くらいまで、殺人鬼の存在を認知しません。殺人鬼の存在が共通認識になる頃には、同じ建物で寝食を共にしていたはずの生存者は、10名から3名にまで減っています。もはや、鈍いとかそういう次元を超越しておりますね。
リアリティどうこうは言うだけ野暮なのですが、登場人物が誰も殺人鬼に気付かないのは、純粋に物語としての面白味を失わせます。誰も殺人鬼に立ち向かうなり怯えるなりしないのですから、見所などあろうはずもありません。
そんなわけで本作は
下品かつどうでもいい会話 ⇒ こっそり誰かが殺される この繰り返しです。
しかも、下品かつどうでもいい会話の部分が、やたら冗長です。
要らない場面をカットしたら、1時間くらい削れるのではないでしょうか。
全編要らないとか言ってはいけません
出演俳優の方々も、なんか、その……ですね。
若者と言うよりは中年で、華がないので、間が持ちません。
どうでもいい会話が更にどうでもよくなり、最後は本編自体どうでもよくなります。
また、原題がアックスマンでありながら、凶器に斧は使いません。
メインウェポンは鉈と素手です。何故。
素顔を晒したままなのも、斧を使わないのも、ジェイソンとキャラが被るのを嫌ったからなのでしょうか。それなら最初から、アックスマンなんて題名をつけなければよいと思うのですが……もうなんか、やっている事がめちゃくちゃですね。
どう見ても真横から投げた刃物が後ろから刺さっていたり、血糊が出来の悪いCGだったりするのは、B級映画ではよくある事ですので、そこまで気にはいたしません。
本作の低評価の原因はとにかく『テンポが最悪』の一言に尽きますでしょう。
冒頭の強盗団がアックスマンに襲われるくだりまでは、まだ悪くないのですが、主要登場人物が山荘に到着してからのぐだぐだが、あまりにもひどすぎました。
只々冗長なばかりで、何も印象に残らない作品です。お勧めはいたしません。