ぼんやり考察してみよう

日々考えたこと、映画感想、評価などを記しておくブログです。WPから移転しました。

VANISH7

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◆VANISH7

評価:微妙

点数:30点

ネタバレあり

製作年:2010年
製作国:アルゼンチン

★あらすじ
封鎖された工場で起きた恐怖を描いた密室サスペンス。かつてひとりの男が16人の工員を惨殺するという事件が起きた。男を狂わせたのは一体何なのか、その正体を掴むため、調査チームを組んだ7人は事件現場である工場に足を踏み入れたが……。

★一言感想
原題は「INCIDENT」
日本人には馴染みのあります横文字ですが、インパクトに欠けるとの判断でしょうか、邦題は「バニッシュ7」となっております。消えた7人、を軸に据えることで、原題の「インシデント」よりは内容が伝わりやすくなっていますね。

本作は日本では珍しい、アルゼンチン製作の映画であります。スペイン語でしたので、スペイン映画? と思いましたら、アルゼンチン訛りが入っています。アルゼンチンと言えば、アルゼンチンババアといいます一度聞いたら忘れられない題名の邦画もあるようですが、こちらは未見です。

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ここまで、全然本編の内容と関係ないことをつらつら書いておりますが、実は、語る内容があまりなかったりします。アルバトロス配給ですので、お察しください……ですね。おまけに、執筆時点、DVDがamazonで1円で売られております。こう言ってはなんですが、面白いわけがありませんな。

…………内容も少しは語らなければなりますまい。動機不明の惨殺事件が発生した工場に、よせばいいのに潜入する7人。卓を囲んで何やら儀式を始めましたら、悪魔(だと思われます、本編で説明がないため正体は何なのか不明)に憑りつかれてしまって、ごたごたした果てに全滅してしまう物語です。

また、本作はPOV作品となっておりまして、工場に閉じ込められたわけでもないのに、犠牲者が出ても逃げようとしない(正確には逃げようと発言はするものの、どう見ても本気で逃げる気がない)カメラマンが撮った映像という体の映画となっております。POVだからと言って迫力があるわけではなく、暗い画面と手ブレが気になるばかりです。「REC/レック」などとは比べるべくもなく、普通に撮った方がよい作品になったのでは、と思わずにはいられません。

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工場に巣食うものとは何だったのか、身体に浮かび上がった文字の意味とは……作中の疑問は全てが未解決のまま、物語は幕を閉じます。エピローグで『この事件の謎はいまだ解明されていない』と出ますが、いや解明してくださいよ、と突っ込みたくなります。

エンドロールはなかなかスタイリッシュで、本編にBGMがなかったこともあり、印象に残りました。BGMで盛り上げられないのも、POVの弱点でありますね。